コラム

6.ゲームブックとイラスト

「暗黒城の魔女」の挿絵はフルカラーです。ここで、一般的なアナログのゲームブックについて補足をすると、挿絵はグレースケール、白黒印刷です。
この挿絵が各ゲームブックの独自性を伝える重要な顔と言えます。一目で状況が良く分かる挿絵、細部まで、ち密に描かれた凄みのある挿絵、奇想天外で一度見たら忘れられない強烈な挿絵など…。白黒、或いは線だけで多彩な表現がなされ、見る人を物語の世界に引き込みます。

二見書房出版、J・H・ブレナン著『暗黒城の魔術師』などの挿絵を描かれた、イラストレーターであり、ゲームデザイナーであり、著作家である、フーゴ・ハル氏という方がおられます(本作にご興味がおありの方なら、ご存知かもしれませんが…)。当時小学生だった私は、彼が描く、鉛筆で描かれたリアルで奇妙奇天烈なイラストに目が釘付けとなりました。模写もしましたし、描く線の力加減、鉛筆の芯の固さの選定など‥彼の絵からは鉛筆画の可能性を強く感じたものでした。(フーゴ・ハル氏にはこの場を借りて御礼申し上げます。本当にありがとうございます!)

「暗黒城の魔女」のイラストは”ペイントツールSAI”で描きました。
線画をきっちり描いてから色をのせたり、色を置いてから焦点が合う様に整えながら描いたり、白黒で描き切った後に色を着けたり、鉛筆で描いた後にスキャナーで取り込んで描いたりと、描き方を色々変えてみました。
イラストが出てくる度に、その画風に少し違った印象を感じてもらえたら…そう考えての試みです。そして、本作のイラストには、1980年代のゲームブック、又はビデオゲームを遊んでいた人には分かるであろう、沢山のオマージュが入っています!それもまた見つけて楽しんでいただけますと幸いです。

 ジギタリス出版 ニシムラ ヨシヲ