コラム

11.ゲームブックと歴史

ゲームブックの歴史は浅く、その誕生は(諸説あるようですが)バンタム・ブックスから1979年に出版された『きみならどうする?』と言われています。因みに、最古の小説と言われているのは、11世紀初頭に紫式部によって書かれた『源氏物語』で、最古の文字と言われているのは、紀元前3000年頃にメソポタミアで記された、シュメール人の粘土板です。

人が文字を扱う様になってから現在に至るまで、読み手の選択で内容が変化する文章(或いは物語)はそれまで無かったという事を考えると、『きみならどうする?』や、“ゲームブック”として初めて世に出たスティーブ・ジャクソン/イアン・リビングストン著『火吹山の魔法使い』は“大発明だったのではないか?”と、私は思っています。

1980年代初頭(日本では1984年)からはゲームブックの大ブームが巻き起こり、新作がどんどん出版され、日本では漫画、アニメ、ビデオゲームが次々とゲームブック化される現象が起こりました。

しかし「盛者必衰の理をあらわす」。1990年代に入り、ゲームブックが急速に人気を博したのと同じように、その人気もあっと言う間に失われていきました。理由は「需要より供給が多すぎた」、「初心者には難しい複雑なルールの作品が増えた」、「ビデオゲームに人気が移行した」など沢山あるようです。じわじわと人気が出るメディアは息も長いですが、一気にヒットすると、衰退も早いのでしょう(関係者の方々は大変だったろうと思います)。
しかしながら、現在もゲームブックは作られており、インターネットならば直ぐに購入することが出来ます。

例えば数年前の作品となりますが、Kindleで遊べる、波刀風 賢治氏の作られた『護国記』は、凄まじい熱量の作品だと思いました!読み応えも遊び応えも十分!壮大な物語が楽しめます!また、サイコロや鉛筆を必要としないので通勤中にも遊べます。

杉本=ヨハネ氏が代表をされているFT書房様も、数多くのゲームブックを作り続けておられます!最近は1人でも遊べるTRPG『ローグライクハーフ』という新たなゲームを開発されています!

上述させて頂いた作品の様に、時代と共に形を変えながら、これからもゲームブックの歴史が続くことを私は願ってやみません。

 ジギタリス出版 ニシムラ ヨシヲ